ベーシックインカム:「日本も導入の実験を」「貧困は国家のコストを増大させている」 オランダの歴史家でジャーナリストのルトガー・ブレグマン氏

ベーシックインカム:「日本も導入の実験を」ブレグマン氏
 

必要最低限の生活を保障する収入を人々に支給する「ベーシックインカム」の導入を呼びかける、オランダの歴史家でジャーナリストのルトガー・ブレグマン氏(29)が16日、横浜市港北区の慶応大学ビジネス・スクールで講演した。

ブレグマン氏はカナダやフィンランドでのベーシックインカムの社会実験について紹介し、「貧困は国家のコストを増大させている。AI(人工知能)の出現で仕事のあり方が激変する今、日本でも小規模の実験を行うべきだ」と語った。
 
 
 ベーシックインカムは約500年前、英国の哲学者、トマス・モアが提唱した貧困根絶策。

福祉政策をすべてやめる代わりに、国民の権利として現金が支給され、使い道は自由。1970年代にはカナダと米国で社会実験が行われた。その結果、犯罪件数や子供の死亡率、家庭内暴力の件数が減少し、病院の入院期間の短縮や学業成績の向上が見られたという。

 この日、ブレグマン氏は慶応大学大学院の岡田正大教授とパネルディスカッションもした。岡田教授が生活保護ベーシックインカムの違いを問うと、ブレグマン氏は「ベーシックインカムは施しではなく人間に対する投資。国民全員に無条件で支給する点が、生活保護と違う」と説明した。

また、今年1月にフィンランドで始まった1人600ドルを支給する実験については、「まだしっかりとした結果が出ていないが、被験者のストレスレベルが下がっているといい、大変すばらしい経過だ」と説明した。

 質疑応答では財源確保をめぐる質問があり、ブレグマン氏は「財源は国によって違い、税金やファンドなどいろいろな手法がある。処方箋はさまざまだ」と応じた。

 ブレグマン氏は著書「隷属なき道 AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働」(文芸春秋)の出版を記念し、オランダ大使館の招きで来日した。同書は25日、全国で発売される。【中村美奈子/統合デジタル取材センター】


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ベーシックインカムは生活困窮者だけに配布されるものではなく
全ての人に対して配布されるという事。

私がベーシックインカムを支持する点はまさにそこ。
ルトガー・ブレグマン氏が言うように「ベーシックインカムは施しではなく人間に対する投資」

生活保護では社会のシステムは変わらない
今の弱者をより弱者にする社会システムは変わらないのだ。

ベーシックインカムで全ての人が生活できる安心を得たらどうだろう?

老後や病気の為に蓄えようとすることが少なくなっていく。
そして何より、生活の為にお金を稼ぐということが少なくなっていく。

「この仕事はムダな仕事だ。でも生活費の為にしがみつかないといけない」
という状態で働いている人が、今、どのくらいいるだろう?
「利権を守って人を守らず」の仕事も少なくない。

判りやすい例では東京電力原発産業で働いている人たち。
生活さえ保証されるなら、今の仕事を辞めたいと思っている人も多くいるだろう。

そして役所や大企業などは、その組織を維持する為に多くのムダな仕事をしている。
役所の天下り受け入れ先を作る為に、どんどん税金を喰い続ける独立行政法人なんて判りやすいムダだ。

国の為に働くべき役所が、国を喰い物にしてるなんて構造は、まさに旧ソビエトと変わらないと、腐敗を追及して殺された石井紘基議員も言っていた。

ベーシックインカムで与えらえる安心感は、社会のムダ、停滞を減らし
社会の風通しを良くし、貧困の為に勉強出来なかった若者たちに
知識や技能をつける機会を与え、能力を発揮するチャンスを増やすことになる。

生命体として一番パワーのある20歳~40歳頃の若者が充実した仕事をすることが出来て
初めて高齢者も安心して生きることができ、子供も安心して成長することが出来る社会になる。

社会が良くならない筈はないんだけど、

安倍首相に限らず、特に日本社会の既得権益者は忖度で自分の地位を得ているから
ベーシックインカムなんて大反対なわけで・・・
その存在を知って、その価値をしって欲しくないだろうな~

だからこそ、ベーシックインカムの認知を広げる事は大切なんだと思っている。